渡米遠征55日目 かも、渡米遠征を総括す
こんにちは。こんばんは。フィッシュ&チップスのフィッシュかもです。
今回は2019年3月10日(日)13時過ぎから11日(月)0時半頃までをお届けします。
昼過ぎに目が覚めた、かも。
歯磨きを済ませ、シャワーを浴びる。
復路航空券
帰りの航空券を検討。
こちらは乗継便のお値段。
一番良い条件はこちら。
北京経由で19時間。3月13日(水)の12:40に関空に着く。¥45,838。
これ以外の便は27時間以上かかる。ひどいものだと50時間弱。論外。
ただし、サメの情報によると中国ではWi-FiはつなげてもGoogleなどの検索エンジンが使えないとのこと。
次に直行便。
12時間半で¥64,000ほど。6.5時間を¥18,000程で買うか思案。
すると、一時的に直行便の値段が上がる。
しばらくすると元に戻った。
しかし、急なレイズに思わず¥68,000程の直行便にコールしてしまいました。
ということで、日本時間3月12日(火)5:45LA発-18:15関空着で帰国します。
今遠征の結果
さて、続いては今遠征を振り返りましょう。
まずは収支をグラフで確認します。
1月16日(水)からプレイを始めて、1月31日(木)にピークを迎えます。
その後は崖から転落するようにマイナスへ転落。
2月10日(日)に戦略変更。そこから減ったり増えたりを繰り返しながらも徐々にバンクロールを削られていきます。
3月5日(火)に再度戦略変更。息を吹き返したかと思われましたが、直後に3連敗を喫し、T.K.O.
ー$8,593.17.2バイインほどですね。
次に詳細を見てみましょう。
プレイ時間は386:07。1日当たり7.02時間の稼働ですね。
1時間当たり⁻4.4bb。時給⁻$22.25。
次は最後の3日間です。
最後の3日間だけで⁻$4,866。9.7バイインほどですね。
今回の赤字の56.7%をこの3日間が占めました。
敗因及び改善点分析
林さんによると、敗者の共通点は3つらしい。
①情報不足
②慢心
③思い込み
そこでこの3点から、今遠征の敗因及び改善点を分析しよう。
①情報不足
まず、かもに情報不足はなかったか。
第一にCommerceのプレイヤーの特徴把握と、その特徴に沿った戦略準備に不足があったと思います。
今回の遠征では、勝敗に関わらず今後のために日々の記録にハンドレビューを多く残しました。
そのレビューを思い返すと、Commerceのプレイヤーは次のような特徴を有していると思います。
プリフロップ
㋐プリフロップレンジが広い
・スーテッド・コネクター・ギャッパー・ポケットペア・Aハイ・ブロードウェイ2枚
数字に関わらずリンプイン・コールド2ベットコール・コールド3ベットコールするプレイヤーが散見される。
㋑プリフロップフォールド率が低い
通常のオープンではSPRを小さくする効果しかない。
3ベットに対するフォールド率も極端に低く、マルチウェイになりやすい。
㋒3ベットレンジ・4ベットレンジが狭い。特にコールド4ベット₊レンジが極端に狭い。
ブラフレンジをみることが極端に少ない。
ポラライズドレンジよりもライナーレンジを好むようだ。
㋓コールド3ベットコールレンジに適正よりも弱いレンジが残りやすい。
JJ‐、AQo、Axs、スーテッドコネクター・ギャッパーが含まれる。
ポストフロップ
㋔フロップ開始時のSPRが小さくなりやすい
「㋐」「㋑」の影響でフロップ開始時のポットが膨らみやすく、一方、5/5の100bbというバイイン制限によりSPRが小さくなりやすい。
㋕フロップCB率が適正よりもはるかに高い。
オリジナルレイザーがチェックコールするというラインが非常にレア。
㋖フロップCBフォールド率が低い
ハイカードやBDのないボトムペアやGSSDもコールする。
㋗OOPからのフロップドンクベットレンジにTPが多く含まれる。
㋘ドロー系のアグレッションは低い
中にはドロー系でもアグレッシブにプレイするプレイヤーもいますが、おおむねドロー系はチェック又はコールすることの方が多いです。
ただし、オリジナルレイザーがドローを持っているときはフロップCB率が高いです。
SPRが小さい時はドロー系で突っ込んでくることも増えます。SPRが小さい時に突っ込んでくるのは、MPやBPであっても同じです。
㋙IPベットの頻度が高く、サイズも大きい。
フロップにベットがなくIPにアクションが回った場合、ベットする頻度が高い。またサイズも1potや0.7potなど大きめが多い。
㋚ダブルバレルの頻度も高い。しかし、一方で高いCB率の結果、フロップでCBを打ってターンで諦めるプレイヤーも散見される。
㋛ドロー以外の役が、ドローが完成したボードでベットしてくることが多い。またそのサイズも大きい。b/fラインの時もあるが、マージナルハンドでそのままb/cをしてくることも散見される。
このような特徴を有するCommerceプレイヤーに対しては、どのような戦略が望ましいでしょうか。
今のかもが思う選択肢は2つです。
1つは、プリフロップでプレミアとその周辺を含むライナーレンジを用いて大きくオープン又は3ベットし、なるべく早いストリートでコミットさせオールインに持ち込むこと。そしてスタックが増えてきたら早めにテーブルチェンジして100bbに戻し、繰り返す。
これは、相手のインプライドオッズを削り、エクイティの低い状態での難しい判断を相手に押し付けつつ、自分のエクイティリアライゼーションは確保することに狙いがあります。
テーブルチェンジをすると100bbに戻せるというマニラとは異なるCommerceのローカルルールも一役買ってくれることでしょう。
ただし、参加するハンドのポットを自ら大きくするので、潤沢なバンクロールが欲しいところです。また頻繁にテーブルチェンジを繰り返すことは、周りのプレイヤーからよく思われないだろうことに注意が必要です。
もう1つは、無理にアイソレートをせず、ナッツを作れるハンドで安く参加し、メイドハンドで大きくバリューを取ることです。マージナルになりやすいものは素直にフォールドします。
これは、インプライドオッズを最大限生かそうというものですね。
ただし、チャンスは少ないうえに、よりマルチウェイになりやすいので難しい判断を迫られることも増えます。アグレッシブなプレイヤーがいると安くドローを引かせてくれずコストも嵩みます。
終盤に向かうにつれてかもが採用していったのは後者の戦略ですね。
ただ、今振り返ると、マニラよりアグレッシブなCommerceでは前者の戦略の方が適していたかもしれません。隣の芝生はより青く見えがちではあると思うのですが。
次来るときは40バイインほど用意して、前者の戦略を試してみたいですね。
②慢心
かもに慢心はなかったか。
自信がなければ海外に打ちにくることはないと思いますが、それが慢心にまで達したのかは正直分かりません。
ここが慢心していたぞ!と分かる方はぜひ指摘してくださると幸いです。
③思い込み
かもに思い込みはなかったか。
都合の良い事実と都合の悪い事実の両方を公平に評価して意思決定をすることができていただろうか。
これについては、すべてのタイミングで完璧に行えたぞとまでは思えないですね。今後ともレビューを見返して偏りが出たところを繰り返し肝に銘じたいと思います。
④その他
その他今回の遠征の感想は次の通りです。
・3ウェイオールインでメインポットを取れた回数が少なすぎる
・フェイバリットで迎えたオールインでポットを取れた回数が少なすぎる
・簡易的なEV計算をいつでも素早く行えるようにしておきたい。
・インプライドオッズの計算をいつでも素早く行えるようにしておきたい。
職業としてのポーカープレイヤー
2018年の6月から海外の遠征を始めて9か月。内5か月ほどを海外で生活し、感じたことを記録しておこうと思います。
ポーカープレイヤーという職業の良いところは次の通りです。
・働く時間・場所に融通が利くところ
・人間関係がわずらわしくないところ
・海外について見聞を広めやすいところ
ポーカープレイヤーという職業の良くないところは次の通りです。
・何も生み出さないところ(生産性・発展性がない)
・チームでプロジェクトを達成することがないところ
・日本と海外で生活費が重畳的に嵩むこと
・福利厚生がないところ
・単身赴任が多くなりやすいところ
・移動や長時間稼働などに体力・気力・精神力が問われるところ
・つぶしが利かないところ
一言でいうと、自律が求められますね。
専業として生計を長期的に成り立たせている方は本当に凄いですね。
今後の予定
とりあえず次の4つになると思います。
①バンクロールの再建
②法律の勉強
③オンラインポーカー
④ポーカーの研究
何か良いお仕事があればご紹介くださると助かります。
さて、以前人間全部さらけ出せるようになったら勝ちだという言葉に感銘を受けた、かも。
調子のよいときだけじゃなく、悪いときも自分がさらけ出せることを少しずつ増やしていきつつ、将来の自分や奇特な読者の役に立つことがあればラッキーだという思いで綴って参りました。
こんな大敗をしても、そのストレスを発散しつつかつ振り返りをする場があり、むしろブログのネタとして面白いなとポジティブに捉えられるのは良いことですね。
前回と今回の遠征でバンクロールが溶けたことを受けて一旦海外遠征編はお休み。舞台はPokerStarsへと移ってゆくことになるでしょう。
今後ともフィッシュかもの珍道中に生暖かい眼差しでお付き合いくださると幸いです。
失敗とは、上手くいかぬ方法の発見という成功だ。
諦めない限り、投げ出さない限り、命ある限り。