フィッシュ&チップス

カモがチップ背負ってくポーカー日記

対 渡米用戦略変更~Snowieレンジの問題点とベット目的の再定義~

 

こんにちは.こんばんは.フィッシュ&チップスのフィッシュかもです.

 

皆様,ご無沙汰しております.

現在,2019年1月13日(日)23:25.

渡米まで48時間を切りました。

 

12月21日から作り続けてきた、プリフロップソリューション。

今昼ようやく完成し、ブログを書く時間が取れました。

 

まずは、プリフロップソリューションの表紙をどどーん!

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様々な状況に対応できるよう作りこんでいたら、127枚のスライド・132MBの大作になりました。

 

マニラから帰国した12月8日から1か月あまり。

敗北を受けて改善点を模索した日々でした。

 

Snowieレンジの問題点①ボードカバリング

まずはプリフロップレンジ。

海外遠征を始めたのは2018年6月。

7月からは成長を求めてSnowieレンジを取り入れました。

Snowieレンジは、かもにAxsの価値を教えてくれました。

 

しかし、ボードカバリングの点でSnowieレンジには問題がありました。

 

次の画像は、LJの0.5potオープンレンジです。

 

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このレンジは、Aから2まで一応使えてはいるのですが、9から2までの間にスーテッドコネクターがなく、また5から2まではポケットがありません。

フォールド一択の純粋戦略になっています。

 

そのため、ボードにローカードが並んだときに、レンジと絡むコンボ数が少ないうえに、セットや2ペアというモンスターハンドが存在し得ないというリークを抱えています。

 

これに対し、 今回作成したプリフロップソリューションのLJオープンレンジ例はこちら。

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混合戦略を用いてローまで広くレンジを取っています。

そのおかげで、ローカードがボードに並んでも、レンジに絡むコンボ数や、セットや2ペアといったモンスターハンドの存在を確保できるようになりました。

 

モンスターハンドレンジの存在は、ブラフレンジの確保に役立ちます。

おかげで、特定のスポットでポストフロップアグレッションが極端に下がるというリークを取り除くことができたように思います。

 

Snowieレンジの問題点②ディフェンスレンジ

次の画像は、BUの0.5potオープンに対する、BBのディフェンスレンジです。

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残念ながら、コールorレイズなどの混合戦略を自前のアプリケーションでは表示しにくいので、今回作成したプリフロップソリューションにおける、BUオープンに対するBBのディフェンスレンジ例をお見せすることはできません。

 

しかし、両者を比べると、Snowieレンジは次の点で問題を抱えています。

Axsの大部分を3ベットレンジに回している

㋑3ベットレンジにミドル・ローのスーテッドコネクターやギャッパーを含まない

㋒ディフェンスレンジが狭い

 

㋐により2ベットポットにおけるナッツフラッシュの可能性を捨てすぎてしまっています。

また、㋐㋑により、3ベットポットでのボードカバリングが不十分なんですよね。

㋒により失うブラインドも多いでしょう。

 

他にも、多人数ポットに対してタイトすぎますね。

4ベット+のレンジにも疑問が残ります。

 

ポストフロップ戦略の変更:ベット目的の再定義

さて、徒然なるままにおよそ半年使用したSnowieレンジの問題点を書き連ねてみました。

そこで、マニラでの敗北を受けてレンジを改良。

今回作成したプリフロップソリューションでは、Snowieレンジよりも広いレンジで戦うことになります。

互いのレンジが広がるほど複雑な混合戦略が必要になります。

 

そこで、従来のバリュー・ブラフ二元論を脱し、対戦相手のエクイティを奪うことを新たなベットの目的として設定しました。

 

その結果、こちらのバリューベットにコールしてくれるわけではなく、ブラフベットにもならない(=自分のハンドの方が現状強い)対戦相手のレンジの、勝機を摘むベットレンジが発生しました。

 

これにより、2018年7月から年末にかけて下がり続けていたポストフロップアグレッションを改善することに成功しました。

 

戦略変更の結果

以上、かもの新戦略は次の2つにまとめることができます。

a.広く多彩なプリフロップレンジの採用

b.ベット目的の再定義によるポストフロップアグレッションの改善

 

2019年の年明けから、この新戦略を試す。

かもは50NLzまでの攻略を海外遠征の可否の指標にしているので、とりあえず渡米に間に合うように、2NLzから50NLzまで。

結果がこちらです。

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まだトータルで2,000ハンドほどと少ないので、どの程度の安定性が出るかまでは分かりません。

しかしながら、かもが従来悩まされてきた一桁台のWIN RATEから脱せているのもまた事実です。

50NLzに入ってからは、さすがに赤線のNon Showdown Winningsが下がり始めましたが、これも及第でしょう。

 

WIN RATEをあげることで、分散に負けにくくする。

マニラで得た課題を解消できているか。

いざ、ロス・ベガスで試す時です!